日本版LLP(有限責任事業組合)の有限責任

 LLPは、悪意または重大な過失があるときや不法行為等によって生じた損害を除き、一般的には出資者は出資額を限度として責任を負う有限責任です。出資を約束した金額ではなく、あくまでも実際に出資した金額までの有限責任となります。
 

有限責任

 有限責任とは、出資の価額までしか責任を負わないということです。民法上の組合は無限責任なので、例えば、1000万円出資した民法上の組合が、何かの訴訟で訴えられ負けてしまい多大な債務を負うと出資者は1000万円以上の責任を負うリスクがありました。しかし、LLPは、有限責任なので事業に失敗した場合でも自分の出資金が戻ってこないだけで済みます。ですから、リスクを恐れず様々な新規事業へチャレンジしやすいのです。また、出資者も集めやすいということでもあります。
 

債権者保護

 ただしその反面、有限責任を導入することの見返りとして、債権者を保護するための規定もいくつか設けられています。例えば、LLP は、有限責任であることを対外的に明らかにするため、有限責任事業組合契約の登記制度、有限責任事業組合という名称の表示義務、財務データの債権者への開示義務などがあります。また、債権者保護のために組合財産を保全するために、設立時の出資金の全額払い込み制度や、労務出資の禁止、組合財産の分配規則などもあります。
 出資者全員が無限責任である民法組合契約制度の特例として、新しい組合契約制度であるLLPが誕生しました。ただし、LLPの出資者全員が有限責任であるため、債権者を保護するため様々な規定が整備されているということなのです。
 
 
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